あなたのためのヘルスセミナー Vol.14

 健康を創る食生活とは?

児玉陽子の正しい「食養」のすすめ

第14回「日本型食生活」で肺ガンに挑んだ女性Aさん!

児玉陽子 (食生活アドバイザー)

株式会社エナジックインターナショナル 広報誌 『E-FRENDS』より転載

児玉陽子 略歴:

1936年3月、台湾・台北市生まれ。 55年に皮膚病、59年に結核を発症。東邦大学病院の日野厚博士の指導により「日野式食養」を実践し快癒。 以来、食養研究を始め、69年から公益財団法人・河野臨牀医学研究所(東京都品川区)で食養指導を開始。 78年には日野博士と共に日本初の「食養内科」を松井病院(東京都大田区)に設けて食養指導を実施。95年、同病院顧問に。 現在はフリーランスの立場で、食生活についての指導・啓蒙活動をおこなっている。 主著に『臨床栄養と食事改善指導』『アレルギーにならないための離乳食』(いずれも緑書房)など。

国立がん研究センターの2014年推計値によると、日本ではガンに罹る確率は男性が62%、女性は47%にのぼるとしています。つまり、男女合わせてわたしたちの約2人に1人は生涯で、ガン患者になるというわけです。ではガンに罹患してからの「行き末」はどうなのでしょう。

同じ研究所の2017年データによれば、男性22万人、女性15万人がガンで死亡しました。全死亡者に占めるガン死亡者の割合は男性が25%、女性は15%です。男性の4人に1人はガンで亡くなる計算です(女性は7人に1人)。

要約すると、ガンが原因で亡くなる人は全ガン患者のおよそ半数です(逆に言えばガンに罹っても半分の人はガンが原因では亡くなりません)。

発症したガンを部位別にみると、男性は肺ガンがトップです。女性も大腸ガンに次いで肺ガンが2位で乳ガンを上回っています。肺ガンは男女とも高齢になるほど発症の確率が高くなります。

そうならないために、あるいはなってしまってからのために今回は、「食養」で肺ガンに挑んだ女性Aさんのケースを取り上げてみます。

■「標準治療」を拒否した理由

わたしが勤務していた松井病院食養内科に診察を受けに来たとき、Aさんは60歳でした。他の大学病院で右肺上葉に1cm大のガンがあると診断されていました。皆さんご存じのとおり、ガンの標準治療には手術、抗ガン剤、放射線の3つがあります(ほかに免疫療法も盛んになって来ていますが)。

しかしAさんには標準治療をためらう理由がありました。

というのも、やはり肺ガンで亡くなった実姉の辛い闘病例を間近に見ていたからです。姉は標準治療を受けながら入退院を繰り返し、薬剤の副作用にも苦しんで、ほぼ寝たきり状態で亡くなったというのです。結局、Aさんは手術を選択せず、わたしたちの指導を受け入れて、「食養」を中心にしたあるべき生活習慣を徹底する道を選んだのです。

それは、十分な睡眠、早寝早起きの励行、風邪をひかないよう注意する、足湯と半身浴、さらに部屋の環境をクリーンにするための空気清浄機の導入等の完全な実行でした。

食養面では、「日本型」を基本とし、次のような食生活を長年、履行しつづけました。

食材は地産地消のオーガニックの野菜を中心にして少量の海草を毎日食べ、タンパク質は白身魚や小魚、大豆製品から摂取。そして熱帯産の野菜や果物、ナッツ類は少量に限りました。同じく避けたり制限したりしたのは、間食、清涼飲料水、砂糖、脂肪分、塩分でした。

逆に奨励したのは、発酵食品や玄米食、5~6種類のキノコを干してから煎じて飲むことなどでした。水分は毎日浄水を適量飲むよう促しましたが、いまなら還元水の飲用を推奨したでしょうね。

Aさんは正しい生活習慣を守りながら、こうした食材をよく噛んで腹八分目を原則に摂り続けた結果、24年後のいまでも元気に過ごしています。

Global E-Friends 2020.3

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