カリスマ胃腸専門医、江田証著
YouTube 本要約チャンネル『新しい腸の教科書』から
1限 心と身体のあらゆる問題は腸にある
2限 腸がよみがえる食生活
3限 腸を整える生活習慣
1限
心と身体のあらゆる問題は腸にある
一般の「腸」のイメージ
食事で食べた物の消化吸収する所
腸は全身に大きな影響を与えている。
腸は全身の臓器と繋がり、お互いに影響を及ぼし合っている
腸は外界と身体の中を繋ぐハブ
心と身体のあらゆる問題は腸に通ずる
脳と腸「迷走神経」
うつ病患者 便秘や下痢が多い
腸内細菌が生み出した有害物質 認知症
腸内環境の悪化が脳に影響して心の問題を引き起こす→身体の不調や病気にも深く関与している
腸についての最新知識
- 脳管神経
- 腸内フローラ
- 腸は免疫とセロトニンの中心
①脳管神経
1億個の神経細胞→第2の脳
腸←迷走神経→脳
脳腸相関
双方向ネットワーク
腸は多くの臓器と複雑にコミュニケーションを取り連携している
腸→脳→心臓 心拍数上下、血流コントロール
腸→脳→肺 呼吸 浅、深
腸→脳→腸 腸の蠕動運動
体内機能のバランス維持
②腸内フローラ
腸内細菌 100兆個
共生関係
食物から取る餌に、発酵することで増殖する
様々な代謝物を生成する→人体の機能に影響を与える
腸内フローラ
腸内細菌が腸の粘膜にビッシリと住んでいる状態 腸内細菌叢
腸内細菌の総重量 1.5㎏
善玉菌 2割
日和見菌 7割
悪玉菌 1割
悪玉菌が優勢になると
善玉菌 1割
日和見菌 7割
悪玉菌 2割
バランスが逆転
③腸は免疫とセロトニンの中心
全身の免疫細胞の約6割が腸に集まっている
腸は身体の玄関口
腸内細菌のミッション 外敵を玄関で塞ぎ止めること
腸内に病原菌が侵入すると、腸壁の内部にいる免疫細胞が危険を察知して、メッセージ物質を放出する。
メッセージ物質を受け取った腸壁の細胞が病原菌を撃退する。
幸せホルモン セロトニンの9割が腸で作られる
セロトニン 幸福感、ポジティブ
腸管の蠕動運動を活発にする
自律神経のバランスを活発にする
心を前向きにしたりする作用がある
興奮物資のノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑える イライラを起こしにくくなる
腸内のバランス
幸福で安定した精神状態に大きく影響している
2限
腸がよみがえる食生活
身体に良い影響を与える善玉菌はバランスの良い食事を好む
食べ物→腸→乳酸・酪酸・ビタミンB群
身体に有益な物資を作り出す
身体に悪い影響を与える悪玉菌は高脂質や高カロリーの偏った食事の過剰摂取が好物
腸内細菌は人が生まれてから死ぬまで腸内で食べ物を餌として生きている
食事は腸内細菌を善にも、悪にも変える大事な要素
健康な腸を育てる4大食品
- 発酵食品
- 水溶性食物繊維
- オリゴ糖
- EPAとDPA
1.発酵食品
善玉菌を刺激して腸の蠕動運動を活発化
納豆、ヨーグルト、味噌、醬油、酢、塩糀、ぬか漬け、キムチ、甘酒、チーズ、ワイン、鰹節
2.水溶性食物繊維
食物繊維は加齢と共に、乱れがちな腸内環境のバランスを整えてくれる
善玉菌が水溶性食物繊維を分解した時に作り出される短鎖脂肪酸の脂肪燃焼効果にも最近注目が集まっている
水溶性食物繊維を多く含む食品
海藻、ごぼう、オクラ、モロヘイヤ、かぼちゃ、そば、納豆、ブロッコリー、etc.
ブロッコリー
スルフォラファンは強い抗菌作用があり、悪玉菌を減らして腸内環境を整えてくれる
加熱しても栄養素が壊れにくく、様々な料理に活用できる
3.オリゴ糖
オリゴ糖はビフィズス菌などの乳酸菌の餌となって善玉菌を増やしてくれる
オリゴ糖は悪玉菌の餌にならないので、効率良く善玉菌だけを増やすことができる
オリゴ糖が含まれる食品
4.EPAとDHA
EPA、DHAは体内で産生出来ないので、食事から取らなくてはならない
腸内の炎症も鎮める善玉菌が増えやすい
腸内環境を整えるだけでなく、潤滑油として便の通りを良くする効果が期待できる
EPAやDHAが多く含まれるもの
青魚、鮭、亜麻仁油、etc.
缶詰と野菜
魚は皮ごと食べる
亜麻仁油は加熱せず、サラダ、野菜にドレッシングとしてかける
3 限
腸を整える生活習慣
- 空腹の時間を作る
- 睡眠を改善する
- 最高のトイレ習慣
- ゆらぎを取り入れる
- 腸活スクワット
1.空腹時間を作る
腸は空腹を感じる 食後4時間程で腸のお掃除タイムに入る
空腹時間を作ることが重要
お掃除タイムが取れないと、腐敗した食べ物が腸内に溜まってしまい
悪玉菌が増える要因となる
腸は睡眠時間でも働いている
食事は20時までに済ませるのがベスト
4時間後の深夜0時には、掃除を始めることができる
遅い時間に夜食を食べると、腸は深夜労働となり
翌日以降の活動を妨げる原因になる
2.睡眠を改善する
睡眠は大事なお掃除タイム
浅い睡眠は自律神経が乱れ腸の動きが悪くなる
睡眠に入る前に入浴 リラックスタイム
入浴 腸を温める
38℃半身浴 副交感神経が高まり腸がリラックス
3.最高のトイレ習慣
必ず朝食を取る 腸にスイッチが入り1日のリズムが保てる
便が出なくても毎朝必ず座る 排便リズム
4.ゆらぎを取り入れる
現代人の多くは一定の室温に保たれたオフィスの中でデスクに座り、人工的な光や音に囲まれ生活している
腸にとってはこれが大きなストレス
ストレス過多
ゆらぎ 自然界の動きのあるもの
風、日光 換気
5.腸活スクワット
スクワットの上下運動が腸にも良い影響を与えてくれる
スクワットをすると大腸近くの筋肉を鍛えるため便を押し出す排便力が向上する
運動することで腸に身体の振動が伝わり腸管の動きを活性化する
筋肉から分泌される マイカイオンというホルモンが大腸ガンの予防に良い
筆者のメッセージ
筆者は私たちにお腹の不調を許すなと言っています。
お腹の不調のせいで青春を台無しにしたり、勉強も恋愛も上手くいかなかったりと辛い思いをしてきた人は多いと思います。
健康な人は分からないかもしれませんがお腹のトラブルで悩んでる人はいっそ死んでしまいたいとまで思っている人もいます。
何十年も下痢に悩まされていたりガスが多く座っているのも辛いという人は結構いるのです。
例え生命の危機がない腹痛やガス、便秘、下痢であっても本人にとっては切迫した辛い問題であります。
医師はガンなどの目に見える病気を必死に早期発見しようとしてきました。それによって目覚ましい成果をあげてきました。
しかし、目に見えない病気を軽視してきたことも否めません。
この医師と患者の間の意識のずれを解消したいと願って、筆者は本書を執筆されたそうです。